仙台七夕祭りの豪華絢爛な笹飾りを見ると、
どんな意味や願いが込められているのか
気になりますよね。
そして、いつから全国的にも随一の盛大な七夕祭りが
行われるようになったのか、
その由来も気になるところです。
仙台七夕祭りの飾りの意味や由来について
まとめてみました。
仙台七夕祭りの飾りの意味
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仙台七夕祭りには七つ道具という飾りがあり、昔からそれぞれに
深い願いと意味があります。
○吹流し
織姫の織り糸を象徴しています。
機織や技芸の上達を願いました。
○巾着(きんちゃく)
昔、金銭を入れて腰に下げていました。
富が栄えることを願い、節約の心を養いました。
○投網(とあみ)
魚介を欠かさないよう仙台近海の豊漁を願いました。
幸運を寄せ集める意味もあります。
○屑篭(くずかご)
物を粗末にせず、清潔と倹約の心が育つように願いました。
○千羽鶴
家の長老の年の数だけ折り、延命長寿を願いました。
○紙衣(かみごろも)
棚機女(たなばたつめ)が織り、神に捧げた衣です。
七夕竹の一番上に吊るす習わしがあります。
裁縫の腕が上がることを願いました。
○短冊
早朝、カラトリの葉に溜まった夜露を集めて硯に入れて
墨をすり、詩歌を書くことで学問や書が上達することを願いました。
仙台七夕祭りの由来
仙台の七夕のルーツは江戸時代初期、
伊達政宗公が婦女に対する文化向上の目的で
七夕を年中行事のひとつに取り入れたのが始まりという
一説があります。
江戸風の七夕を取り入れた仙台では
「たなばたさん」と呼んでいます。
明治維新の変革の時代には七夕祭りは衰退し、
第1次世界大戦後は不景気で
行われないことも多くなっていました。
昭和3年に不景気を吹き飛ばそうと
商家の有志が現在の七夕祭りスタイルで
復活させました。
8月6日〜8日の期間で「飾りつけコンクール」を
開きました。
6日夕方から飾りつけられ、
3日2夜行い、仕掛けや電飾まで
施されました。
第2次世界大戦中は中止されていましたが、
10年ぶりに行われた際は
涙が出るほど喜ばれ、
仙台市民に元気を与えたそうです。
笹飾りの吹流しの頂点にあるくす玉は
仙台が発祥の物です。
ダリアの花に見立てて作られています。
七夕なのになぜ8月開催なの?
明治6年に日本の暦が旧暦から新暦(太陽暦)に変わりました。
元々は旧暦(7月7日)で七夕祭りを開催していましたが、
昭和3年に新暦(8月7日)を採用しました。
他にも北海道で8月7日に七夕をしています。
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仙台七夕祭りの飾りの意味・由来のまとめ
江戸時代から続く仙台の七夕祭り。
時代の変化と共に人々から遠ざかった時も
ありますが、ずっと仙台市の活性化と市民の絆を
深める重要な役を務めてきたのがわかりますね。
笹飾りの意味も理解すると、
一つ一つ丁寧に見て行きたいと思わされます。
是非会場に足を運んでみてくださいね。