味噌の手作り時期は夏でもOK?塩分濃度は?出来上がり時期は?

味噌を手作りしている人なら常識ですが、味噌は「寒仕込み」が美味しいといいますよね。
私も、1月〜3月に味噌を仕込んでいます。
でも、味噌容器の整理の関係で梅雨頃に空き容器ができました。
その空き容器をまたすぐ味噌作りに活用したいと考えました。
同じような経験の方、きっといますよね。

夏には味噌作りは不可能なのだろうか・・と思いませんか?
夏に味噌を手作りする場合、塩分濃度はどうしたらいいのか。
出来上がりはいつ頃になるのか。

そんな疑問に答えていきます。
もしかしたら、「寒仕込み」の概念が覆るかもしれませんよ(^^)

味噌を手作りする時期は夏でも出来る?

一般的に味噌は11月から4月までに手作りします。

これは、冬場は夏場より雑菌の繁殖が少なく、余計な雑味の少ない味噌に仕上げることが出来るからです。
さらに、味噌は時間をかけてゆっくり発酵したほうが味に深みが出ます。

3月から5月頃がゆっくりじっくり発酵が進む期間。
6月から9月頃が最も早く発酵が進む期間。
10月から1月頃が味が熟成してくる期間。

そんな風に味噌は作られていきます。

夏場でも味噌作りは出来ます。

ただ、気温が高いので発酵が急スピードでされるため、味に深みが出ません。
市販の味噌も急速発酵して作られるので、それと似ています。

そして、仕込みや熟成中に雑菌が混入・繁殖しやすく、異常発酵を起こす事があります。
雑菌には特に要注意してください。
カビは表面にしか出来ませんが、放っておくと味が悪くなり、よくありません。
月に1度はチェックして、白カビや黒カビは取り除きましょう。
天地返しも忘れずに。

使用する容器や道具類はきれいに洗い乾燥させ、味噌だねは空気が入らないように押し込んで押し込んで入れます。
種水は控えめに堅く仕込み、風通しの良い冷暗所に保存します。
なるべく高温多湿の所に置かないことです。

そうすると、例え真夏の仕込みでもあまり失敗はないでしょう。

使う米麹は、生麹でも乾燥麹でも大丈夫です。
生の麹では大豆の重量比1.5倍を目安として用意し、乾燥した麹では大豆の重量比で等倍を目安として用意します。

生麹は、発酵力が強い分、生ものなので日持ちがしません。
すぐに作業できない時は、冷凍庫に保管しましょう。
3ヶ月ほどは大丈夫です。

乾燥麹は、逆に何ヵ月も常温で保存できます。
その代わり、発酵力は生麹ほど強くありません。
そして、使うときは水に戻す必要があります。

使い勝手の良い方を選ぶと良いと思います。

味噌を手作りする時の塩分濃度は時期でも変わる

味噌作りに使う塩の濃度は、基本が15〜18%になるように入れます。
減塩の場合は、11〜14%です。

夏場の仕込みの場合は、麹菌や腐敗菌の活動が活発になるので、なるべく活動を抑えてゆっくり発酵させるために塩を少し多めに入れると良いです。
急速発酵だと、菌の活動により出される酸の出方も多くなり、雑な味になります。

塩を多めにして発酵がゆっくりだと、腐敗菌が繁殖した場合に、すぐ発見して取り除くことが出来るので、ダメになる可能性が低くなるという利点もあります。

塩の重量=煮豆の重量+米麹の重量+煮汁÷(1-濃度)×濃度

例えば13%に設定するとなると・・・・

大豆 2.5kg→煮豆になると2〜3倍に増えるので、2.5倍にして計算。

煮豆にしたときの重量は6.25kgになる

煮水1L→1kg

糀2.5kg →2.5kg

6.25kg+2.5kg+1 kg÷(1−0.13)×0.13=1.456kg

夏場は、15%以上がおすすめです。

その他の材料で丁度作りやすい量の紹介はこちらで書いています。

味噌の手作りで夏に仕込んだ出来上がり時期は?

夏に仕込んだ味噌は、いつ頃食べられるのでしょうか?
冬とはやっぱり違うのでしょうか?

早くて、4ヵ月過ぎた頃がいいでしょう。
7月頃手作りしたとしたら、12月には食べ始める事が出来ます。

冬仕込みの場合は、最低6ヵ月が基本です。

夏はやはり発酵スピードが早いので、出来上がりも早いですね。

また、材料で麹の量や種水が多い場合や塩分濃度が少ない場合は、出来上がり時期は早くなります。
その逆の場合は、出来上がりが遅くなるということです。

因みに味噌の食べ頃は、仕込みをしてから10ヵ月から18ヵ月くらいまでです。
それ以降は風味が落ちてしまいます。
乳酸発酵して酸っぱくなることもあるので、1年位で食べきれる量を作りましょうね。

味噌の手作り時期は夏でも出来る? まとめ

いかがでしたか?
夏場でも味噌作りが出来ない、と言うことではないようです。
雑菌に気を付けること、冬に仕込むより旨みに欠けることを考慮出来れば、1度作ってみるのも面白いかもしれません。
冬に作ったものと味比べしてみても良さそうです。

他にも味噌作りのお悩みはこちらをご覧くださいね。

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