前記事の麹味噌編①では、材料と道具の準備や
大豆の煮方、処理の仕方について説明させてもらいました。
既に山場は越えています。
麹味噌編②では樽に詰めるまでと、
その後の管理の仕方についてお伝えしていきます。
そもそも仕込む時期はいつがいいのか?
お味噌を仕込む時期はいつ頃がいいのか、
触れていなかったので、説明していきます。
寒仕込みといって、日本酒はよく寒い12・1・2月に仕込みます。
それに習ってお味噌も冬場に仕込まれることが多いです。
私もお味噌作りの体験会に参加するのは
12月や1月が多かったです。
ただ、お味噌の発酵を促すプロテアーゼ(タンパク質分解酵素)は
温度が15℃以下では働きません。
なので気温も上がり始めている3月終わりか4月初め頃が
一番適しているようです。
暖房が効いている部屋に置いておけば
20℃近くだと思うので、それでも発酵は進むと思いますが、
家を空けている時間もある訳で、
そうなると温度がぐっと下がりますから
時期としてはやはり春先がいいと思います。
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塩切り麹を作って大豆と混ぜていく
それでは仕込みの続きです。
<1>
樽を用意します。
麹1kgを樽の中に入れてよくほぐします。
そこへ天日塩を入れます。
よく混ぜていきます。これを塩切り麹と言います。
天日塩は1割だけ残しておき、
最後に表面に振りかける用にします。
<2>
そこへ湯冷ましの水を半量だけ入れて混ぜます。
ここで全量入れてしまうと
大豆の仕上がり方によってべちゃべちゃしてしまうので
気を付けてください。
<3>
よく混ざったら大豆を入れていきます。
ここではちょっと力が必要で、
樽の底からすくい上げるように
麹と大豆が均一になるようにしっかり混ぜます。
よく混ざったら、手で握って団子を作ってみます。
団子の形がそのまま保たれていれば
水分が足りているので、水はもう足さなくて良いです。
団子が崩れるようでしたら
水を少しずつ足して混ぜて様子を見てください。
出来たら空気を抜くように手のひらで押して、
表面を平らにしていきます。
側面に付いたお味噌はティッシュなどでよく拭き取ってください。
<4>
高いところから残しておいた天日塩を振りかけます。
プラスチックに触れている端の所はカビが出やすいので
多めに塩を振ります。
アルコールスプレーを容器の端の所中心に吹きかけます。
<5>
空気に触れないようにラップをしていきます。
中心から押しながらラップします。
蓋のような役割です。
更に押蓋があれば乗せます。
<6>
重石を乗せます。
1kgの塩を袋に入れたものを使います。
特に容器の中央部より周辺部に重石の重さが来るように
袋の中で塩を動かしてみて下さい。
<7>
蓋をします。
蓋の上に紙を乗せ、紙が止まるように
ビニール紐などで巻いて縛ります。
仕込み日を記入して終了です。
直射日光の当たらない、15℃以上の部屋に置いて下さい。
決して床下などに置いてはダメです!
熟成中の管理はカビはしっかり拭き取ろう
季節がすっかり春になり気温20℃前後の日が続くようになったら、
樽の中を見てみてください。
水分が上がっていたら、
順調に発酵している証拠です。
白カビが出ていたら綺麗に拭き取ります。
品質には問題ありませんが、
臭みが出てしまいます。
そうやって時々樽の中の様子を見て
カビが出ていたら拭き取る作業をしてみて下さい。
食べごろは夏を越して
秋のお彼岸頃から食べられます。
これは仕込み時期がいつであっても同じです。
取り出すときは、表面に振り塩をしているので、
上下よくかき混ぜてから取り出しましょう。
取り出した後は、
また平らにして丁寧にラップをして
押し蓋と重石をします。
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まとめ
米麹味噌の賞味期限は翌年の夏までです。
それ以上は酸味が強くなってしまうので、
食べきってしまいましょう。
少なくなってきたら
別の保存容器に移して冷蔵庫に保存すると良いと思います。
熟成中に放置しすぎると
黒いカビが出てきたりもするので、
しっかり拭き取るようにしましょう。
他にも味噌作りのお悩みはこちらをご覧くださいね。